2020年05月10日

「しじみ100個分」などの健康食品には、濃縮エキス成分を過剰摂取する恐れがあるそうです


しじみの味噌汁の画像.jpg

 健康ブームの中、テレビや雑誌などでは盛んにいろいろな健康食品のコマーシャルを見ない日はありません。あなたは、健康食品を何か定期的に摂取していますか?

 実は、多くの人が摂取する健康食品の副作用について国が調べたデータベースが存在するのだそうです。「国立健康・栄養研究所」は長年にわたって健康食品の情報をデータベース化しているものですが、このことは、あまり知られていないのが現実です。

 国立健康・栄養研究所は、市場にあふれる多くの健康食品やその食品成分などについての情報を集積し、「『健康食品』の安全性・有効性情報」としてインターネット上に掲載しているいて、国内外の研究者が健康食品の素材や成分を調査した結果や論文を改めて精査し、科学的なエビデンスの裏付けがあると判断したものだけをデータベースに掲載しているということです。

 そうした客観性があり信頼のおけるデータベースに掲載された健康食品のリストは現時点で897件にも上っています。

 今日は、そのデータをもとに知られざる健康食品の落とし穴、摂取する際の注意点について、ご紹介したいと思います。

 ◆「凝縮エキス」の危険性
 天然の栄養成分をギュッと縮めた「凝縮エキス」は、健康食品の中でもさまざまな種類があり、ペースト状、粒状、液体など様々な形状で提供されています。

 ショウガは古来、風邪を引いた時に飲むと回復すると謳われ、全身の血液のめぐりを良くして冷え性を改善する効果も期待されています。データベースによると、ショウガの凝縮エキスは「5g」以内の摂取がポイントになるのですが、「危険情報」として次のような情報が提供されています。

〈通常の量であれば有害事象はほとんどおこらないが、5g以上摂取すると有害事象発現リスクが高まる可能性がある。主な有害事象としては、腹部の不快感、胸焼け、下痢、口や喉の刺激感が報告されている。過剰摂取で不整脈が起こる可能性がある。外用では、過敏症の人で皮膚炎が起きることがある〉

 つまり、ショウガのサプリや濃縮粒などを摂取する場合には注意が必要だということです。『買ってはいけない健康食品 買ってもいい健康食品』(だいわ文庫)の著者で、科学ジャーナリストの渡辺雄二氏によると、

「こうした症状は、ショウガの主成分であるギンゲロールとデヒドロジンゲロンによる独特の辛味、加熱によって生じるショウガオールやジンゲロンが粘膜を刺激するため、過剰摂取すると不快感をもよおすからだと考えられます」

ということです。

 データベースでは、「過剰摂取」というのが一つのキーワードとなっているそうで、この「過剰」の基準について、国立健康・栄養研究所の食品保健機能研究部担当者の方は、次のように話しておられるそうです。

「国立健康・栄養研究所で使っている『過剰摂取』の定義は、“普通の食品として食した際に、当該の成分を摂取する量を超えた時”になります。例えば“しじみ100個分”と謳ったオルニチン含有の健康食品を食した際、1日3粒というメーカーによる目安量を飲んだだけで普段の食事で口にする“しじみの味噌汁”などで摂るオルニチン摂取量を超えるケースもあります。
 これがただちに有害事象につながるというわけではありませんが、定義上、普通の食品として摂取する量を超えているので過剰摂取とみなされます」

 しじみに含まれるオルニチンは“元気をサポート”“肝臓を強く”などと謳われており、疲労回復や新陳代謝の向上に効果が期待されているのですが、オルニチンにも過剰摂取による副作用があり、データベースにはつぎのように記述されています。

〈10g以上経口摂取した場合に、胃腸の不調(腹痛、痙性胃痛、下痢)が起こることがある〉

 10gというのは、シジミ約300個分に相当する量なので、凝縮エキスの効果はそれだけ強いということです。何事も、「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですね。

 何か健康食品を摂取しておられる方は、一度自分が採っている健康食品の危険性について調べておいた方が良いのではないかと思います。「健康食品」の安全性・有効性情報はこちらです。 ⇒ https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/indiv.html#Jw03

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posted by ケイちゃん at 18:27| Comment(0) | サプリメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月02日

サプリメントを飲むなら、是非心がけておきたい5つのポイントが何か、分かりますか?

 栄養補給や健康維持のために、各種サプリメントを日々摂っている方も少なくないと思いますが、使い方を誤ると、効果がなくなるだけではなく、体に害を及ぼすこともあります。

 ということで今日は、サプリの効果を最大限に引き出すためにも、サプリについて知っておくべき基本事項と、飲むなら心がけておくべき5つのポイントについて、ご紹介したいと思います。

 「サプリメント(以下、サプリ)」は、アメリカでは「アミノ酸、ビタミン、ミネラル(微量元素)、ハーブ、酵素などを一種類以上含む栄養補給のための製品」と定義されていますが、日本では「食品」として分類され、「特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品」と定義されています(参考文献※1)。

 実際に病院で処方されるものと同じ成分のサプリも市販されていますが、有効成分の含有量は異なるそうです。これは、栄養素の補足を目的とする「サプリ」と、病的栄養不足の治療を目的とする「医薬品」とで、用途の違いがあるからです。

 また、サプリと医薬品の中間に「栄養機能食品」というカテゴリーがあります。このように、有効成分の含有量に応じて呼び方が変わっているのが、日本における現状です(参考文献※2)。

 そんなサプリですが、栄養素が足りていない場合に、必須栄養素を補う上では非常に有効な手段となります。具体例としては、「ビタミンD」や「カルシウム」は骨を強くして骨が脆くなることを防ぎ、妊婦が「葉酸」を摂取することで先天性奇形を減らすことができ、魚油から取れる「オメガ3脂肪酸」は心臓病を防ぐ効果がある、といったところがよく知られているところです(※3)。

 ただ、多くのサプリには、良くも悪くも体に影響を与える物質を含んでいます。そのため、サプリを服用する時は、予期せぬ副作用が起こる可能性があることは、認識しておく必要があります。特に、サプリを処方薬と一緒に飲む時や、様々な種類のサプリを合わせて摂取する時に、副作用が起こりやすいので、注意が必要です。

 サプリによる副作用の具体例としては、以下のようなことが知られています(参考文献※3)

・ビタミンKは血栓予防の薬であるワーファリンの血中濃度を低下させ、期待した効果を減弱させる。

・あるハーブ(セントジョーンズワート) は、様々な薬(抗うつ薬や避妊ピルなど)の代謝を早め、薬の効果を減弱させる。これは、麻酔薬の効き方にも影響を与え、手術前後で服用すると死に至る可能性さえある。

・抗酸化サプリであるビタミンCやEは、ある種の抗がん剤の効果を減弱させる。

 アメリカでは「アメリカ食品医薬品局(FDA)」が、日本では「厚生労働省」が、サプリの品質基準を定めていて、それを基準に、有害成分が含まれていないか、有効成分の量が適切か、ラベリングに問題はないか、適切に梱包されているか、などがチェックされています。さらに、定期的に工場の検査や商品の抜き打ち検査も行なわれています(参考文献※2、※4)

 また、FDAや厚生労働省などの公的機関の他に、独自の品質・製品管理基準で製品を評価する民間会社が存在し、多くの製品が国と民間の二重のチェックを受けているので、製品の品質に関してはある程度担保されているよ言えます。ただし、これらの基準は商品に効果があるかどうかを判断するものではないので、サプリを飲むのはあくまで自己責任です。

◆サプリ摂取に際し注意すべきこと

 実はサプリの有効成分は、通常の食事にも含まれていることが多いのだそうです。ですから、食事と合わせて服用した結果、想定以上の量を摂取することとなり、サプリや他の薬の効果が減弱したり、副作用を起こす可能性もあるそうです。

 例えば、ビタミンAの過剰摂取は、頭痛や肝障害、骨が脆くなる、といった副作用があります。また、鉄の過剰摂取は、吐き気を催したり、肝臓などの臓器障害を引き起こすことも知られています(参考文献※2)。

 また妊娠中や授乳中、子供のサプリ摂取には、特に気をつける必要があります。というのも、ほとんどのサプリは、これらの人への安全性が十分に確認されていないからです。

 サプリを飲む際にとくに心がけるべきことは、次の5つです。

(1)他の薬剤との飲み合わせに問題がないか、医師に確認してもらうこと。
(2)「自然・ナチュラル」=「安全」ではないことを肝に命じること。
(3)病気の改善はサプリで期待できないので、処方薬の代わりにサプリを内服しないこと。
(4)サプリを開始する前に、それにはどういう効果・危険があるのか、いつ・どのように・どれくらい飲めばいいのか、を知っておくこと。
(5)摂取するサプリについて、薬と同じように記録を残すこと。

 いかがですか?

 以上、サライ世代にも愛用者が多いと思われる「サプリ」の基本についてご紹介しました。

 サプリは手軽に栄養素を補えることができる便利な商品ですが、リスクもあるということを十分に認識して、安全に確実に健康増進を実践して下さいね。

 なお、当然のことですが健康的な食事が一番だということは、お忘れなく。

【参考文献】
※1 DSHEA
※2 厚生労働省
※3 NIH
※4 Pieter A. Cohen, et al. Drug Test Anal. 2016; 8 : 418-23.


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posted by ケイちゃん at 18:43| Comment(0) | サプリメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月22日

サプリメントをたくさん摂取しても健康になる保証はなく、逆に体にとって害になる可能性があるそうです

 あなたは、何かサプリメントを定期的に摂ってますか?

 実は、健康を気づかう人たちにサプリメント(以下「サプリ」と言います)が大人気なんだそうですが、こうした風潮に警鐘を鳴らしている方がおられます。

 今日はそんな方のお一人で、自身の著書の『「老い」を遅らせる食べ方』(幻冬舎)の中でサプリの問題にメスを入れている、蒲田リハビリテーション病院の作田英成医師のお話を基に、「アンチサプリメント」について、ご紹介したいと思います。

 内閣府消費者委員会が平成24年に実施した調査によれば、日本に居住する 20 歳〜79 歳までの「健康食品」の利用者男女 10,000 人の中で、サプリを毎日もしくは時々摂っている人の割合は6割にも及んだということです。

 作田先生は、「サプリをたくさん摂れば、それだけ健康になれる」と考えている人も多いが、むしろ逆効果になることもある」と警告されています。

 サプリメント(supplement)という単語は、もともと「何かを加えて完全にする」という意味があるそうです。ビタミンCが不足すれば壊血病などの疾患リスクがありますが、食事だけでビタミンCを十分摂れない場合、ビタミンCのサプリで補うのは理にかなっています。

 ただ、作田先生が特に問題と指摘しているのは、「不足していないものを多量に内服して健康を増進」できるという考え方です。

 例えば、体内の活性酸素は老化を早めることは良く知られていることですが、そこで活性酸素を取り除く作用を持つビタミンC、ビタミンE、ベータカロチンのサプリをたくさん摂れば、アンチエイジング効果が高まるのではないかという考え方です。しかし、この考え方は間違っていたのだそうです。

 作田先生によると、
 「臨床試験の結果によれば、抗酸化ビタミンのサプリは老化関連疾患を予防せず、むしろ死亡率を高めたのです。サプリ界の『スーパースター』とされていたビタミンEのサプリは、偽薬より死亡率を4%高めました。ベータカロチンのサプリは死亡率を7%高め、肺がんのリスクも高めました。」
ということです。

 このような抗酸化作用のあるサプリの摂り過ぎが問題なのは、体が必要とする活性酸素まで取り除いてしまうことにあるのだそうで、これは、低濃度の活性酸素は逆に善玉として働くからだそうです。また他の様々なサプリについても、たくさん摂ればいいという医学的研究結果は得られていないということです。

 その一方で、抗酸化ビタミンを豊富に含む食事を摂ると、ほどよい効き目を発揮するように思われるのは、食事のほかの成分と相乗効果を発揮したり、過剰に活性酸素を除去しないからではないかと、作田先生は考えられています。

 そこで作田先生が同書の中で推奨しているのが、「アンチサプリメント」という考え方です。この言葉は、作田先生の造語で、サプリの有効成分が含まれている野菜、穀類、豆類を多めに食べるという考え方です。

 先生によると、特に食物繊維の多い食材や地中海食といった食様式がおすすめだと言うことで、これならサプリにあまり頼らずとも有用な植物性化学物質を摂れるそうです。

 その中で特に注目すべき食材は、ブロッコリーや芽キャベツ、それに大豆だそうで、有効成分のスルフォラファンは、過剰な活性酸素を取り除くのに役立ち、スペルミジンは、老化を抑える働きがあるということです。そして、これらの物質は、アルツハイマー病の予防にも有望だそうなので、認知症予備軍の私たちの世代にとっては、必須の食材かも知れませんね。

 いかがですか?

 「アンチサプリメント」の食材は、どれもスーパーで買えるものばかりです。もし、健康不安からサプリを余計に摂り過ぎているのではと不安に思われた方は、サプリの摂取量を減らしてこうした食材を意識して食べるようしてみてはいかがでしょうか。


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posted by ケイちゃん at 18:41| Comment(0) | サプリメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする