2020年10月29日

脂肪を燃焼させる脂肪を活性化させるには、何を食べたら良いと思いますか?

 ダイエットで目の敵にされる「脂肪」ですが、でも、なくなると肥満につながる脂肪があること、ご存じですか? それは「褐色脂肪細胞」と呼ばれる脂肪だそうで、加齢とともに“なくなって”いくことで、いわゆる中年太りの原因になるとされているのだそうです。

 今日は、京都大学大学院 農学研究科食品生物科学専攻 食品分子機能学分野 准教授の後藤 剛先生のお話をもとに、褐色脂肪細胞の働きと活性化するための方法をご紹介したいと思います。

スポーツジムで運動している女性の画像.jpg

◆脂肪を燃やすと言われる脂肪
 後藤先生によると、

「皮下脂肪や内臓脂肪にあたるのが白色脂肪細胞。褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞は働きがまったく違います。白色脂肪細胞はエネルギーを蓄えるのが主な仕事。使い切れず余った糖質や脂質をとり込み、エネルギーとして蓄えます。その量が増えることで肥満になるのです。一方の褐色脂肪細胞は、熱を作り出すのが主な仕事。糖質や脂質をとり込んで熱を作ります」

ということです。

 この褐色脂肪細胞は加齢とともに減少し、逆にBMIは高くなっていくのだそうで、「脂肪を燃やす脂肪」とも言える褐色脂肪細胞が減っていくことで、太りやすくなってしまうということです(下図参照)。

加齢による褐色脂肪細胞の検出率とBMIの変化
(画像)加齢による褐色脂肪細胞の検出率とBMIの変化
参考文献:斉藤昌之, 化学と生物 Vol.50, No.1, 2012

 一方、年齢を重ねても褐色脂肪細胞の活性が高い人は、スリムな体型を維持しているという研究データ(斉藤昌之, 化学と生物 Vol.50, No.1, 2012)もあるそうです。

◆褐色脂肪細胞はどこにある?
 褐色脂肪細胞は、肩甲骨や背骨の周り、首など背中に多く残っていることがわかっているそうですが、褐色脂肪細胞の有無を調べる一般の検査はまだないそうで、「食事をして、身体が温かくなるかどうか」が手がかりになるということです。

「私たちが食事をすると、摂った栄養を消化・吸収するために必要な熱を生み出します。これを食事誘発性熱産生と言い、褐色脂肪細胞の働きが関係しているのではないか、と考えられています。身体が温かくなったり、汗をかいたりという体感があるのなら、もしかしたら褐色脂肪細胞が残っているのかもしれません」( 後藤先生 )

 また、褐色脂肪細胞は体温低下を防ぐという生理的役割があるそうで、そのため、赤ちゃんは生命維持のため褐色脂肪細胞が多くありますが、その後必要がなくなり、次第に減っていくということです。

◆「褐色脂肪細胞」を活性化させて太りにくい体質に
 気になる褐色脂肪細胞の活性化の方法ですが、ずばり「寒さによる刺激」が一番有効だそうです。でも、「寒さによる刺激」を日常的にとり入れることは難しいですよね。そこで、それに代わる方法として、「辛い食べものや運動」がおススメとされています。

 「寒さの刺激が、脳に伝わるとアドレナリンやノルアドレナリンという交感神経系のホルモンが分泌されます。それが褐色脂肪細胞に働きかけて熱を生み出すという仕組みです。ですから、寒冷刺激と同じようにノルアドレナリンやアドレナリンを分泌できるものであれば、褐色脂肪細胞をパワーアップできると考えられます」( 後藤先生 )

 また、さまざまな研究が続けられている中、ベージュ脂肪細胞という新たな脂肪の存在も判明しているそうです。ベージュ脂肪細胞というのは、白色脂肪細胞がベージュ化したもので、褐色脂肪細胞に似た働きをしてくれる細胞だそうです。

◆褐色脂肪細胞のパワーを上げる&白色脂肪細胞をベージュ脂肪細胞に変える方法

1.食品で変える、上げる

@ 辛いもの
 唐辛子のカプサイシン、生姜のパラドール、辛子やわさびのアリルイソチオシアネートなどの辛味成分は、褐色脂肪細胞をパワーアップさせることがわかっているそうです。意外なことに、私たちの身体は辛味成分を温度と共通のタンパク質で認識して、温度受容体を刺激しているのだそうです。そこから交感神経を介して褐色脂肪細胞に働きかけ、熱産生を促進。内臓脂肪を減少させる効果もあるということです。

A 油
 魚油(DHA、EPA)も、辛味成分同様に温度受容体を刺激して、褐色脂肪細胞のパワーアップに役立ちます。美と健康に欠かせない魚油なので、太りにくい身体作りを目指すためにも、やはり魚は積極的に摂りたい食品です。また、オリーブに含まれる苦味成分、オレウロペインも温度受容体を刺激するそうなので、オリーブオイルも褐色脂肪細胞の活性化につながるということです。なお、オレウロペインは、特にエキストラバージンに多く含まれているということです。

B コーヒー・緑茶
 コーヒーなどに含まれるカフェインや、緑茶に含まれるポリフェノールの一種である茶カテキンも、温度受容体を刺激するそうです。ですから、ティータイムも褐色脂肪細胞のパワーアップに役立てられそうです。ただし、カフェインは体内時計に影響するので、飲む時間には気をつける必要があります。

2.ワクワクで変える、上げる
 マウスに運動をさせる実験で、輪回しに加えて迷路やトンネルなど遊びの要素を加えると褐色脂肪細胞がパワーアップ、白色脂肪細胞がベージュ脂肪細胞に変化することが分かったそうです。

 また、食べるものでも、おいしい食事とそうでない食事を比較すると、おいしい食事のほうがエネルギー消費量が高くなるというデータもあるそうで、栄養価では測れない香りや味も、褐色脂肪細胞・白色脂肪細胞によい変化を与えるようです。どちらも、遊びやおいしさなど“楽しい”と感じることで、より交感神経が刺激されるからだと考えられます。ワクワク・ドキドキも、太りにくい身体作りに大切だと言えます。

4.運動で変える、上げる

@ 持続的な運動
 褐色脂肪細胞をパワーアップさせるなら、遅筋を鍛えるのが有効だそうです。筋肉には大きく分けて遅筋と速筋があり、前者は主に有酸素運動に使われる、長時間にわたって力を維持するための筋肉で、後者は瞬発的に大きな力を発揮する筋肉です。この遅筋を鍛えるのはジョギングなどの持続的な運動が良いそうです。また、寒冷刺激&持続的な運動を組み合わせられる水泳は、よりパワーアップにつながるかも知れないということです。

A 肩甲骨を動かす
 褐色脂肪細胞は、肩甲骨や背骨の周りなど、背面に存在しているので、存在している場所を動かして血流を促進すれば、褐色脂肪細胞をパワーアップできる可能性があるそうです。ただ、効果がはっきり認められた訳ではないそうです。肩胛骨を動かすエクササイズもあるようなので、興味がある方は探して試してみてはいかがでしょうか。

 いかがですか?

 脂肪を燃焼させる脂肪があるなんて、初めて聞いたのでびっくりです。歳を取っていたらあまり期待はできないようですが、若い方にはダイエットの大きな味方となるのではないでしょうか。

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posted by ケイちゃん at 18:49| Comment(0) | ダイエット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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