2020年06月25日

相手の「好奇心」を刺激するとっておきの方法、何だと思いますか?


人は「秘密」に弱いもの.jpg

 あなたは人に説明するのは、得意な方でしょうか? 実は、「知的でわかりやすい説明には型がある」のだそうで、中でも冒頭のつかみで大事なのが、相手の好奇心を刺激することだそうです。でも、それは簡単なことではありません。

 今日は、元予備校人気講師の犬塚壮志さんのお話をもとに、相手の「好奇心」を刺激するとっておきの方法について、ご紹介したいと思います。

◆相手を食いつかせる2つの方法
 「わかりやすい説明」のためには、人に興味を持ってもらうことが大事ですが、とは言っても、好奇心を刺激するのも簡単なことではなく、結構ハードルが高いと感じるのではないでしょうか。

 でも、犬塚さんによると誰でもすぐに好奇心を刺激できるとっておきの方法があるそうです。それは、「とりあえずこう話しておけば、相手はノッてくれる」という、説明下手だった犬塚さんの鉄板のノウハウで、次の2つです。

1 一文に“矛盾”を入れる
2 “秘密”を醸し出す

 「一文に“矛盾”を入れる」というのは、たとえば「世界最弱のライオンとは?」のように「弱い」と「ライオン」という相反するイメージの言葉を同時に入れることです。

 「“秘密”を醸し出す」というのは、あなたの説明する内容がこれまでオープンになっていないということを匂わすことです。

 この2つのどちらかを使うだけで十中八九、相手は食いついてくるそうです。

 ただ、これだけではよくわからないと思うので、具体例も交えて1つずつ詳しく解説していきます。

◆「一文に“矛盾”を入れる」は、具体的にどうする?
 「そういえばさ、……あっ、やっぱいいや」―─友人からこんなふうに言われたことはありませんか? そのときって、なんかモヤモヤして、話の続きが気になったりしませんか?そうです、「なんだよ。最後まで言えよ!」みたいな感じです。

 この「一文に“矛盾”を入れる」というのは、相手のそのモヤモヤ感を利用したものなのだそうです。

 人は、矛盾が出てきたときになんだか気になってしまう、そのモヤモヤした不快感をどうにか解決したい――そう思ってしまう生き物だということです(これを認知不協和と言うそうです)。これを利用すると、多かれ少なかれ相手の頭の中に「?」を入れることができ、相手の興味を引くことができます。

 たとえば、次のようなフレーズです。

「健康にいい毒があるって知ってた?」

「燃える氷って知ってる?」

「ポイ捨てOKなペットボトルがあるんだよね」

 つまり、「ちょっと変だぞ」と意図的に違和感を感じさせるということです。

 これは「毒は体に悪いもの」「氷は燃えない」「ペットボトルのポイ捨てはダメ」など、そもそも相手がもっているであろう認識を利用して、その逆をあえて衝いているテクニックです。

 こうやって、1つの文に、対義的なワードやフレーズを意図的に入れるのです。

◆提示したモヤモヤは必ず「解消」してあげよう
 そのワードは、極端かつ相手のイメージとかけ離れていればいるほど効果的だそうです。

 ちなみに、「健康にいい毒」というのは毒物と毒薬の違いを、「燃える氷」はメタンハイドレートを、「ポイ捨てOKのペットボトル」は生分解性プラスチックをそれぞれ説明するときのフレーズだそうです。このように、一見矛盾しているように思えることをワンフレーズ、ないしはワンセンテンスに入れるということです。

 ただ、ここで気をつけなければならないのが、矛盾を提示して相手にモヤモヤ感を起こさせた場合、必ずそれを解消する説明をあとに続けることが必要だそうです。

 というのは、相手がモヤモヤした状態のままだと、頭の中に生まれた「?」がいつまでも消えず、それが逆にノイズとしてずっと残ってしまうからだそうで、結果的に、そのあとのあなたの説明の妨げになってしまうからです。ですから、矛盾を表現したあとは、その矛盾を解消するための説明をセットで話すようにして下さいとのことです。

◆人は「変化する」ものに興味を奪われる
 ちなみに、これは化学という科目の特性かもしれませんが、説明力アップのヒントになるかもしれませんので、念のためにご紹介しておきます。

 それは、人は変化するものに対して面白いと感じる生き物であるということで、この変化を、説明の中で意図的にアピールすることで、より興味を引くことができるそうです。

 犬塚さんも、講義で何度か化学実験を見せたことがあるそうですが、目に見える大きな変化があった瞬間、生徒の目つきが変わるのだそうです。瞳孔がパッと開いて、目がキラキラするそうです。

 たとえば、こんな化学実験をしたことがあるそうです。

 お米などに含まれているデンプンを水に溶かします。そのデンプンが溶け込んだ液体(透明)を三角フラスコに入れ、そこにイソジンのうがい薬(茶色)を入れます。その瞬間に一気に液体は青紫色になります。

 さらに、その水面にマッチをかざし、マッチから出てきた煙を三角フラスコの空いたスペースに溜めます。

 そして、煙が溜まってきたところで手で蓋をし、大きく2、3回三角フラスコをシェイクします。

 そうすると、液体が一瞬にして無色透明に戻るのだそうです。このように、相手がほとんど想定できない変化を見せたり話したりすることで、意外性を演出でき、相手の好奇心を刺激することができるということです。

◆液体が無色透明に戻るメカニズム
 実はこの実験結果のメカニズムは比較的簡単だそうなので、ご説明しておきますが、興味がない方は読み飛ばしていただいても構いません。

 まず、デンプンの溶けた水にイソジンのうがい薬を入れて色が変わるメカニズムは、小学生のときに理科の実験でやるジャガイモとヨウ素液の反応とまったく同じです。

 ジャガイモに含まれているデンプンとヨウ素がくっついて青紫色になるのですが、実はイソジンのうがい薬にはヨウ素が溶け込んでいるので、デンプンの溶けた水の色が変わるのです。

 さらに、マッチを燃やすと二酸化硫黄という気体が発生します。これがデンプンとくっついているヨウ素と反応して、ヨウ素がなくなってしまうので色が消えてしまうというしくみです。

◆「誰にも言ってないんだけど……」はキラーワード
 続いて、相手を食いつかせる2つ目の方法、「“秘密”を醸し出す」についてご紹介します。

「これまでずっと言わないようにしていたんだけど……」

 こう言われたら、そのあとの話がどんな内容なのか気になってしまうのではないでしょうか?

 これは、その内容(情報)の稀少性を演出して期待感を高めているからです。“秘密”という稀少性のアピールで、必ず相手は耳を傾けるのだそうです。

 アメリカの社会心理学者であるロバート・B・チャルディーニの名著『影響力の武器』(社会行動研究会訳 誠信書房)にも、「手に入りにくくなるとその機会がより貴重に思えてくる」といったことが述べられているそうです。

 つまり、“秘密”の演出というのは、その話の内容が手に入りにくいということをアピールしているということです。そして、誰でも「秘密を暴きたい」という気持ちがあるものだそうです。

 人は秘密を知りたい生き物なので、その内容の稀少性を伝えるだけでワクワク感が生まれてくるのだそうです。

 そして、「興味をひく」という目的においては、自分(話し手)が秘密をもっているということを匂わせるくらいがちょうどいいそうです。

 ですから、少し直接的に聴こえるかもしれませんが、次のようなフレーズを前置きに入れて説明を始めるのが良いということです。

「これまで誰にも話したことがないネタなんだけど……」

 こういったフレーズを用いることで、相手は「あれ? もしかして、秘密のことが聴けるのかな?」―─そう思ってくれるので、言葉には出さなくても、表情には確実に出るそうです。

 いかかですか?

 このフレーズの他にもさまざまな型があるそうですが、もっと詳しく知りたいという方は、犬塚さんの著書『頭のいい説明は型で決まる』を読まれることをおススメします。

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posted by ケイちゃん at 17:10| Comment(0) | お役立ち情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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