2020年01月28日

寿命の9割は腸で決まるそうです


人体の腸の模式図.jpg

 あなたは、「停滞腸」ということば、聞いたことがありますか? 実は、腸の働きが低下する「停滞腸」は、大腸がん、糖尿病、動脈硬化、うつ病の発症などに大きく関わっていることが、明らかになってきたそうです。

 今日は、4万人の腸を診てきた医師・松生恒夫先生のお話をもとに、腸と寿命の驚きの真実について、ご紹介したいと思います。あんな不調、こんな不調、全部「停滞腸」のせいだそうですよ。

◆「停滞腸」とは
 機能が低下した大腸の状態が、「停滞腸」と呼ばれる状態です。

 「停滞腸」の人は、いきなり便秘にはならなくても、排泄する力が弱ってくるそうです。そして、大腸内に老廃物が溜まりやすくなります。老廃物には、食品添加物や残留農薬、汚染物質など体外から侵入するものや、食物残渣などが長時間、体内にとどまることによって発生するものなどがあります。健康な腸では、こうした老廃物は、便と一緒に体外に排出されますが、「停滞腸」の人は、有害な老廃物を大腸内に溜め込むことになります。このような人たちの大腸を大腸内視鏡で見ると、健康な腸のように脈うっておらず、働きが鈍かったり、動きがほとんど止まっていたりするそうです。

 「停滞腸」でお腹に張り(腹部膨満感)を覚え、下腹部がポッコリ出てくるような場合、多い人で2〜3リットルものガスがお腹に溜まっていると考えられるそうです。自然にしていても大腸のガスは毎日2〜3リットル排泄されるのですが、便で腸管内のガスの移動が妨げられることでガスが腸内に溜まってしまうというのだそうです。これだけ溜まれば、大腸内のガスが胃を圧迫するため、当然、腸の不快感だけでなく胸やけやげっぷ、吐き気、痛みなど胃の不調も生じさせます。お腹のガスなどによって腹圧が上昇し、逆流性食道炎(胃酸などが食道に逆流して食道の粘膜に炎症を引き起こす病気)を起こしているケースもあるとうことです。

 加えて、大腸に滞った老廃物がインドールやスカトール、アセトン体、アンモニアなどの有害物質を発生させ、それが血液を介して全身にまわっていくと、肌荒れが出る、口臭・体臭が強くなる、頭痛や肩こり、むくみ、疲れやすさ、だるさなど、さまざまな症状を招くことにもなります。症状とはいえないまでも、新陳代謝の低下によって脂肪が燃焼しにくくなり、太りやすくなるケースもあるそうです。

 そうして最終的には、腸そのものの不調として便秘(慢性便秘症)が起こってきますが、便秘になることでさらに「停滞腸」の状態が悪化し、腸以外で生じていたさまざまな不調にも悪影響を及ぼし、相互の関係が悪循環するようになります。

◆「停滞腸」によって引き起こされる不調とその原因
 「停滞腸」によって全身に引き起こされる不調とその原因について、整理してみます。

「停滞腸」による不調とその原因
 ・腹部膨満感、大腸憩室症
【原因:有害物質が出すガスによって腸の内圧が高まり、腸壁の一部が風船のように膨らむ、またそのガスが排出されにくくなる】

・肌荒れ
【原因:便秘が続くことでインドール、スカトール、アセトン体などの有害物質が発生し、皮膚に悪影響を与える】

・体臭
【原因:有害物質、特にアセトン体が影響する】

・肥満
【原因:有害物質により新陳代謝が低下し、脂肪が燃焼しにくくなる】

・冷え、頭痛、肩こり、疲れやすさ、だるさ
【原因:有害物質により新陳代謝が低下し、細胞の活動が弱まったり血流が悪くなったりする】

・胃炎、逆流性食道炎
【原因:横行結腸に溜まったガスが胃を押し上げる】

◆腸内環境悪化が引き起こす疾患
 「停滞腸」は大腸がんのリスクを高めるということにとどまらず、全身の免疫力も下がってしまう可能性が大きくなるそうです。したがって腸の病気に限らず、さまざまな病気にかかりやすくなっていきます。腸内環境悪化(腸内フローラのアンバランスを含む)が原因と考えられる疾患の主なものは、次のとおりです。

・アレルギー症状
 アレルギー症状は、本来なら私たちの体を外部の病原菌から守る免疫の働きが過敏になることによって起こります。近年になり、アレルギー疾患にかかっている患者さんの多くは、アレルギー症状が出る前から、腸内の悪玉菌の優勢な人であることがわかってきたのだそうです。いっぽう善玉菌の多い人は、アレルギー疾患にかかりにくいという報告もあるということです。

。糖尿病
 血糖のコントロールと腸内細菌のあいだに関連があることが、米イリノイ大学による調査で示されているそうです(2015年3月)。血糖コントロールに関与している腸内細菌の固有名までは特定されなかったものの、「腸内フローラを改善することで血糖値が改善する可能性」については確認されたということです。

 また、順天堂大学大学院医学研究科・代謝内分泌内科学の研究チームにより、2型糖尿病の患者さんは腸内フローラのバランスが乱れやすいという研究も発表されているそうです(2014年6月)。2型糖尿病とは、遺伝的・体質的に糖尿病になりやすい人が、ストレスや肥満などをきっかけに発症する糖尿病のことで、中高年に多く見られるそうです。

 このように、糖尿病改善の鍵のひとつは、確実に腸内フローラが握っていると言えます。

・潰瘍性大腸炎
 潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患であるとされていますが、近年、腸内細菌の関与に焦点が当てられ、腸内フローラの改善が症状を緩和させるという説も存在するそうです。ただ、原因は不明だそうで、潰瘍性大腸炎の場合、病気の原因は特定できていないものの、遺伝というより腸管免疫の異常が大きく関係している可能性があるからです。

・動脈硬化(心臓疾患や脳血管疾患も含む)
 動脈硬化の原因となる「トリメチルアミンオキシド」という物質を、腸内細菌がつくっていることがわかっているそうです。

 腸内細菌(特に悪玉菌)は、赤身肉や卵に含まれる栄養素(「カルニチン」や「コリン」)をもとに「トリメチルアミン」をつくっていると言われていて、そして腸内でつくられた「トリメチルアミン」は腸壁から血管へ吸収され、さらに血管から肝臓へ運ばれます。「トリメチルアミン」は、肝臓で「トリメチルアミンオキシド」という物質に変換され、これが動脈硬化の原因になっていくということです。

 動脈硬化の予防を考えるならば、この「トリメチルアミンオキシド」がつくられないようにすればいいのですが、アメリカの医療機関「クリーブランドクリニック」で、「トリメチルアミン」をつくる悪玉菌の働きを抑える、3,3─ジメチル─1─ブタノール(DMB)という物質が発見されたそうです。

・大腸がん
 がんは日本人の死亡原因の第1位ですが、がんのなかでも近年特に急増しているのが大腸がんです。がんの発生部位別に見た性・年次別年齢調整死亡率(2015年度、人口10万対)を見ると、大腸がんは女性で第1位、男性では第3位で、死因のなかでもトップクラスにあります(厚生労働省「人口動態統計」より)。大腸がんはまさに、日本人にとって非常に身近ながんになっています。

 最近は、腸内フローラから大腸がんにアプローチする研究も進んでいるそうです。

 大腸がんの人の腸内フローラでは、正常な人のそれに比べてある種の腸内細菌が多いことがわかってきたそうです。また、それらの腸内細菌がどのように大腸がんを引き起こすかも明らかになってきていて、女性の場合は特に、通常より早めに大腸内視鏡検査を受けるのが、おススメだそうです。

・うつ病
 うつ病の患者さんのなかには消化器系の不調、特に便秘を訴える患者さんが多くいるそうです。また、うつ病の人が治療薬として抗うつ剤を服用すると、抗うつ剤の副作用として便秘やその傾向が現れやすくなるのだそうです。こうしたことは脳と腸が密接に結びついていることを示しており、脳腸相関を示す一例としてよく取り上げられるということです。

 また、便秘は、精神的悪循環と身体的悪循環の2つが重なり合い、交互に悪影響を及ぼしていることも指摘されているそうです。脳から腸、腸から脳へという負の連鎖が便秘を悪化させていくというわけです。

 このような脳腸相関でキーワードとなるのが、やはり腸内フローラだそうです。うつ病の患者さんには便秘の人が多いことから、腸内環境との因果関係が探られてきたそうですが、米バージニア大学の研究者チームやスウェーデンのカロリンスカ研究所によるマウスを使った実験で、腸内細菌の重要性が再確認されたということです。

 いかがですか?

 私たちの健康に直結する「腸内フローラ」を良好な状態に保つためにも、良質な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動が大切なのではないでしょうか。

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posted by ケイちゃん at 18:17| Comment(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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