2019年10月28日

がんの「いい病院」はどうやって探したら良いと思いますか?


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 最近の日本人の死亡率1位は、男女ともに悪性新生物いわゆるがんです。そんながんの疑いを指摘されたら、誰もが「いい病院で納得のいく治療を受けたい」と思いますよね。

 そこで今日は、限られた時間の中で、いい病院を選ぶ方法、ポイントについて、ご紹介したいと思います。

◆がんの疑いが出てきたときは?

 病院選びの悩みはがんの疑いが濃厚になった、あるいはがんと診断された段階で発生することが多いそうで、告知された医療機関でそのまま治療を受けられればいいのですが、主に次の二つのケースで新たな病院探しが必要になります。

 一つ目はその医療機関に設備がないことや専門医がいないなどの理由で、自分に必要な検査や治療を受けられない場合です。検診センターや近所のクリニックで病気がわかれば、別の医療機関を紹介されるケースです。

 そしてもう一つは、医療を受けられる態勢はあっても、患者側が病院や医師、治療方針などに不安や不満を感じ、転院を希望するケースです。国立がん研究センターがん対策情報センター長の若尾文彦医師は、

「医師が病院を紹介してくれることもありますが、自分の出身大学の関連病院だからとか、がんならとりあえずこの病院というように機械的に紹介している場合も。『なぜその病院なのか』、理由を聞いてみましょう」

と話しておられます。

 病院選びでは、「早く決めないとがんが進行するのでは」「主治医の機嫌を損ねたら」などと焦り、納得できていないまま病院を決めて後悔する人も多いそうです。患者が主体的に医療に参加することを目指す「ささえあい医療人権センターCOML」理事長の山口育子さんは、

「医師に『一回持ち帰って考えてみる時間的余裕がありますか』と率直に聞いてみるのも一つの方法です。患者さんが病院選びに抱く不安や焦る気持ちを理解している医師であれば、誠実に対応してくれるはずです」

と話しておられます。

 そして、現主治医に提示された治療方針に迷いがあるときは、別の医療機関の医師に意見を求めるいわゆる「セカンドオピニオン」を活用するのがおススメだそうです。

◆自分に必要な治療態勢や実績、人員を見極める

 自分で病院を選ぶとき、何を目安にすべきなのでしょうか。病院を探すときの八つのポイントは以下だそうです。

ポイント1 これから受ける治療の態勢が整っているか
ポイント2 その治療について実績があるか
ポイント3 キャンサーボードを実施しているか
ポイント4 治療方針について患者にしっかり説明がなされているか
ポイント5 治療の態勢や実績などについて、しっかりと情報公開しているか
ポイント6 持病がある場合、対応する態勢があるか
ポイント7 治療〜療養中の生活支援態勢が整っているか
ポイント8 無理なく通院できるか

 まず、これから受ける治療の態勢が整っているか。治療はがんができた部位や進行具合、全身症状によって治療法が異なります。そのため、自分に必要な治療法を提供している病院を選ぶことが大前提です。たとえば大腸がんで腹腔鏡手術によって根治が期待でき、患者本人が開腹手術よりも腹腔鏡手術を希望しているという場合、腹腔鏡手術も実施している病院を探します。そしてその治療に対して実績があるかどうか。手術件数などを確認します。

 前出の若尾医師によると、

「多くのがんには、『標準治療』があり、それを主軸にした治療を提供している病院の中で探すことが大事です。よく標準という言葉を『並』と勘違いして『標準よりも最新・最善の治療を受けたい』と目新しい治療を探す人がいますが、標準治療は現時点で最も安全で、最も効果が高いと科学的に裏付けられた治療です。健康保険も適用されています」

ということです。

 そしてなぜその治療方針なのかを、患者にしっかり説明できているかどうかも重要だということです。

 また、自分のがんを診てもらう診療科に、専門医がいるかも確認しておきたいポイントです。専門医とは、各部位のがんに関連した学会が審査の結果、専門知識や手術の技能などを持っていると認定した医師のことで、たとえば乳がんなら日本乳癌学会や日本外科学会の専門医、さらにレベルの高い指導医がこれに当たります。

 若尾医師も、

「ただし専門医の認定基準も学会によって異なり、簡単に取れてしまう専門医資格もあります。専門医ならすべて安心なわけではないので、どのような資格なのか調べましょう」

と話しておられます。

◆治療と生活を支える病院の総合力を重視

 一方、一人の専門家だけでなく、「チーム」の力も欠かせないということです。これは、がんの場合、手術や放射線治療など複数の治療を組み合わせる集学的な治療がおこなわれ、治療にともなう副作用対策も必要になるからです。そこで診断や治療の決定に際して、主治医だけでなく放射線治療医や腫瘍内科医などさまざまな診療科の医師、看護師、薬剤師など多職種が検討して決める仕組み(キャンサーボード)があれば、広い選択肢の中からより患者に適した治療を提示できます。治療が始まってからも、チームで患者を支えることでスムーズに治療が進められるということです。

 また、がんになると副作用による見た目の問題、後遺症、お金、仕事、家族や職場の人間関係など「生活」にかかわる問題も発生してきます。これについて前出の山口さんは、

「安心して治療を続けられるように、相談窓口や人員などサポート態勢も確認しましょう」

と話しておられます。

 また近年は、高齢化にともなって生活習慣病などの持病を抱えるがん患者が増えている実態があります。そのため、手術や抗がん剤などは、からだに対する負担が大きく、持病がある人はより慎重な対応が必要です。持病の種類や病状によっては、受け入れが難しい場合もあるので、がん専門に特化した病院よりも、持病にも対応した診療科がある総合病院などを検討した方が良いそうです。

 病院の機能以外のポイントとして上げられるのは、若尾医師によると、「通いやすさ」だそうです。これは、入院だけで治療が完結するのではなく、通院は必須だからです。最近は薬物療法や放射線治療はほとんど通院でおこなうようになっていて、治療期間中の移動はからだだけでなく、経済的にも時間的にも負担が大きくなります。若尾医師によると、

「まれながんで治療できる病院が限られているなど特殊なケース以外は、無理なく通える範囲で選んだほうが負担は少なくて済みます」

ということです。

 いかがですか?

 人間、病気になってもできるだけ長く生きていたいと思うものです。ましては生命の危険がより感じられるがんなら、なおさらではないでしょうか。今日ご紹介した情報がお役に立てれば幸いです。

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ラベル:がん 病院 探し方
posted by ケイちゃん at 18:06| Comment(0) | 病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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