2018年09月07日

「年金の繰り下げ」で損する人、得する人の分岐点は何だと思いますか?

 私の主人は65歳になったので年金を受給していますが、あなたは「年金の繰り下げ」って、聞いたことがありますか?

 今日は、「年金の繰り下げ」について、ご紹介したいと思います。

◆「年金の繰り下げ」とは
 65歳以降、1部または全部の年金を「後で」受け取る代わりに支給額を増やして受け取る手続きのことです。「後で」というのは65歳から1年間待って、66歳から可能です。

 例えば、65歳で年額100万円の年金を受け取るとしたら、66歳に遅らせれば年額108万4,000円になるのです。1年で8.4%(1か月で0.7%)年金が増えるのです。

 66歳1か月受け取りなら年額109万1,000円です。銀行預金が「1年で0.02%くらいしか増えない!」ことを考えると「1か月で0.7%増える」なんて驚異的な増え方だと思いませんか?

◆受け取りをもっと遅らせたらどのくらい増える?
 では、引き続き、受け取り時期を遅らせて年金を増やした場合、同じく65歳で100万円の年金を受け取る場合で計算してみます。

 半年受け取りを遅らせ66歳6か月で受け取れば年金額は12.6%増え112万6,000円です。

 2年遅らせ67歳に受け取れば年金額は16.8%増え年額116万8,000円、3年遅らせ68歳受け取りなら25.2%増の125万2,000円、4年遅らせ69歳受け取りは33.6%増の133万6,000円です。

 そして5年遅れ70歳受け取りは42%増の142万円にもなります。驚異的な数字ですね。

◆年金繰り下げ、最大の盲点は、「加給年金」*(注)
 でも、年金の繰り下げにも盲点があります。それは、年金を繰り下げると年金版家族手当とも言える「加給年金」も一緒に止まってしまうのです。(平成29年度価額 配偶者加算 年額38万9,800円)
 「加給年金」というのは、65歳時に配偶者や高校生以下の子供のいる人に支給され、金額は子供1人目2人目が年額22万4,300円、子供3人目から年額7万4,800円が、本来の年金に加算されます。

 そして、年金を繰り下げしても「加給年金」は増額にはならず、「繰り下げている間支給されない」のです。

*(注) 加給年金が支給される年齢は65歳を基準としていますが、男性は昭和24年4月2日生まれ以降、女性は昭和29年4月2日以降の人の基準年齢です。

◆年金版家族手当「加給年金」もらえるのはどんな人?
 では、年金版家族手当「加給年金」はどんな人がもらえるのでしょうか。それは、次の全ての要件を満たす人に、本来の年金に上乗せして「加給年金」が支給されます。

・ 20年以上厚生年金・共済年金に加入していた人。
・ ただし配偶者は20年以上厚生年金・共済年金に原則加入していない人。
・ 配偶者より先に65歳になる人。
・ 配偶者が年収850万円未満の人。
・ 65歳時点で配偶者や高校生以下の子供がいる人。

 一般的に多いパターンは、夫が20年以上会社員または公務員、妻は長期間会社員をしていなくて、夫より年下で収入も多くない…というパターンです。

 このパターンだと、夫が65歳になったときから妻が65歳になり妻自身の年金をもらうまで「加給年金」は支給されます。

 ですから、20年以上会社員・公務員だった人と配偶者の年の差が離れている年下ほど、長期間「加給年金」が支給されることになります。

◆年金繰り下げで損する人
 加給年金をもらえる人やもらえる期間が上記の条件であることを踏まえて、年金繰り下げで損する可能性が高い人を挙げてみます。

1. 長生きする自信がない人
 65歳から受け取る本来の年金が年額100万円の場合、80歳までの受取総額は1,500万円、77歳なら1,200万円です。66歳まで繰り下げした場合は80歳までで1,517万6,000円、77歳なら1,192万4,000円です。1年繰り下げするなら77歳を超えて長生きするつもりでないと、受取総額で損することになります。

 仮に67歳まで繰り下げた場合は、77歳で受取総額1,168万円、78歳で1,284万8,000円、本来の65歳からだと77歳で1,200万円が総額、78歳で1,300万円です。79歳で1,401万6,000円と65歳受け取りの1,400万円を超えるので、79歳を超える長生きをすると元が取れます。

 このように、加給年金が支給されないケースでも、繰り下げ年齢が遅くなるほど、長生きしなければ年金受け取り総額で損をすることになります。そこまで長生きする自信のない方は、繰り下げを見送った方が無難だということですね。

2. 会社員・公務員で20年以上勤めていて配偶者が年下の人
 65歳から100万円年金をもらう人が1年繰り下げして66歳で年金を受け取っても、8万4,000円の増額に留まります。

 妻の誕生日が夫の3か月後だと加給年金は月額で
約3万2,400円×3か月分=9万7,200円(年額38万9,800円)
ですが、これがもらえないのは大きいです。

 年の差が開いているほど加給年金が支給されないのは経済的に大きいと思われます。

 上記1 の計算のように、66歳に繰り下げて年金受け取りの場合、77歳を超えて長生きすれば、65歳から年金をもらっていた人を年金受給総額で追い抜くことができますが、でも妻が1歳以上年下の場合は、年額38万9,800円もの加給年金が最短でも1年は支給されないのですから、話が別で、仮に66歳に繰り下げて年金受け取りの場合、83歳まで長生きしないと年金受給総額で65歳からもらった人に追いつけないことになります。

3. 晩婚や晩産なので65歳時点で子供が高校生以下の人
 高校生以下の子供が1人でも加給年金(年額22万4,300円)の月額は約1万8,900円で、しかも子供は高校卒業すると加給年金は支給されません。繰り下げしない方が得になる可能性が高いと思われます。

◆年金繰り下げで得する人
 逆に年金繰り下げで得する可能性の高い人もいます。それは、

・ 独身
・ 離婚
・ ディンクス
・ 年上妻

等の方です。

 こうした方が、男性の平均寿命を超えて長生きすれば、65歳から受け取っていた人より年金受け取り総額で得をすることになります。

1. 65歳時点で独身の人
 単身だった人や離婚した人(シングル・アゲイン?)も、加給年金がでない人は繰り下げにより65歳から受け取るより年金総額で得できる可能性が高まります。

2. 20年以上会社員・公務員だけれど配偶者の生まれ月が早い人(年上妻)
 妻が65歳となり先に老齢年金を受け取っていると、夫が会社員で厚生年金に20年以上加入していても、年金版家族手当「加給年金」は、支給されません。ただ「年金の繰り下げ」をした場合、増加額の恩恵を受けやすくなります。

3. 夫婦ともに20年以上会社員・公務員で勤めている人
 夫婦双方で20年以上会社員で厚生年金に入っていた場合も、原則加給年金は支給されないので、「年金の繰り下げ」をした場合、増加額の恩恵を受けやすいと思われます。

4. 男性の平均寿命を超えて長生きする人
 中高齢の年代では20年以上会社員・公務員を勤めていて配偶者が年下、配偶者の会社員期間が20年以下などの加給年金の条件がそろった女性は少ないと思われます。女性の方が平均寿命が長い分、年金繰り下げの恩恵は受けやすいのではないでしょうか。

 仮に68歳まで繰り下げた場合、79歳で年金受給総額1,502万4,000円が65歳でもらった時の1,500万円と比べ逆転します。

 また、69歳まで繰り下げた場合は80歳で逆転し1,603万2,000円になりますし、70歳まで繰り下げた場合は、81歳で逆転して1,704万円になります。

◆様々な年金繰り下げ、年金受け取りの方法
 上記の例は、繰り下げを老齢厚生年金も老齢基礎年金も同時に行ったケースですが、実は、この他にも様々な年金繰り下げ、年金受け取りの方法があります

実際には、

・「65歳以降老齢厚生年金を繰り下げし、老齢基礎年金はそのまま受け取り」
・「65歳以降老齢基礎年金を繰り下げし、老齢厚生年金だけを受け取り」

など基礎年金と厚生年金を別々に繰り下げすることもできるということです。

 また、65歳以降も働く意欲のある高齢者が増えていますし、在職老齢年金の額などによっても年金の受け取り方や増え方は異なります。

 年金額や家族状況、職業、加入年数、引退後の仕事の状況などは1人1人異なるので、実際の年金額は年金事務所または、ねんきんネットなどで確認して、できれば損しないような選択をして下さいね。


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2018年09月05日

「食べ放題」で損しない10カ条、知りたくないですか?

 今、食べ放題がブームとなっているようで、回転ずしチェーン大手「かっぱ寿司」や串揚げチェーン店「串家物語」、焼き鳥チェーン「鳥貴族」、ホテルなどでやられているようです。

 今日は、そんな「食べ放題」で損しない10カ条について、ご紹介したいと思います。

◆食べ放題サービスのお店にとってのメリット
 日本のが食べ放題サービスは、1958年に帝国ホテルのバイキングから始まったといわれているそうですが、その後徐々に一般化し、いまでは焼き肉やすしなど高級なイメージのあった料理でも定着しています。

 食べ放題では、たくさん食べる人が多いと店側が損をするようにも思えますが、実は経営上のメリットもあるそうです。それは、目玉商品を食べ放題にすると、SNSなどで情報が拡散し、宣伝効果によって集客につながるからです。

 飲食業界は慢性的な「人手不足」だそうですが、ビュッフェスタイルにすれば一度に大量に調理できるため、手間を抑えられますし、客が自ら料理を取りに行くので、ホールスタッフも減らすことができます。また、食材の大量仕入れによるコスト削減や、客単価の固定による売り上げの安定なども期待できるので、店にとってもメリットがあるということです。

 でも誰でも気になるのは、得するほど食べることが可能か、ということではないでしょうか。

 ここで重要なのは原価率です。原価率というのは、売り上げに対する材料費の割合のことで、1千円の料理のうち食材に500円かかっていれば50%となります。原価率が高ければ高いほど、客にとってコスパの良いお得な料理と言えます。

 この原価率は、お店やメニューによってまちまちで、2〜5割程度だそうです。一般的に原価率が高いのは肉やフルーツ、ビールなどで、反対に低いのは、ポテトフライや焼きそば、ソフトドリンクなどとされています。例えばすしネタなら、ウニやマグロなどは原価率が高く、卵やカッパ巻きなどが低いということです。

 店側は高いものと低いものを組み合わせて提供することで、全体的に設定した原価率に収め、利益を確保しようとしています。ある人が原価率の高いものばかり食べたとしても、ほかの人は低いものも食べるので、全体としてはバランスがとれることになります。

 ある飲食店経営者によると、「食べ放題店はたくさん食べる人がいることを前提に、余裕を持って原価率を設定している。『フードファイター』のような想定外の人が来ない限り、赤字になることはない」ということです。

 その中でも、原価率を高めに設定しているお得な店はあるそうで、フードジャーナリストのはんつ遠藤さんによると、企画ものの食べ放題は宣伝効果も見込んでいるため、赤字ギリギリの値段設定にしているところもあり、またホテルも原価率が高めだそうです。

 ホテルの原価率が高いのは、はんつ遠藤さんによると、

「ホテルの主な売り上げは結婚式などの宴会。バイキングはブランドイメージを上げるための宣伝的な位置づけなので、コスパがいい」

ということです。

◆食べ放題を楽しむ極意
 せっかく食べ放題のお店に行くなら、思い切りたくさん食べてみたいですよね。でもそれは、食べ放題の“プロ”であるMAX鈴木さんによると、お店に行く前から勝負は始まっているそうです。

 まず、事前に食事制限するのは、やってはいけないことだそうです。それは、「胃がキュッと固まってしまい、たくさん食べることができない」からです。

 また、肉類や油ものなど消化に悪いものは胃を疲れさせるため、前日の食事では避けたほうがいいそうで、直前にスムージーやヨーグルトなどを食べて、空腹状態をなくして臨めば有利だということです。

 MAX鈴木さんによると、

「食べすぎず、食べなさすぎず。胃も気持ちもナチュラルな状態だと、自然とスポンジのように吸収してくれます」

ということです。

 そして、服装にも注意が必要だそうで、タイトなインナーやボタンシャツなどは着ないほうが無難だということです。これはMAX鈴木さんによると、

「胃袋が膨らんできたときに締め付けられ、満腹感が刺激されます。ゆったりとした服装で食べたほうがたくさん食べられます。暑いと満腹になるのも早いので、食べているときは薄着がいい」

からです。

 また食べ方も、いきなりメインディッシュの肉などを大食いするのは禁物で、結果的に量が食べられなくなるそうで、「ベジファースト」で野菜を最初に食べ、少しずつ一定のペースで食べていくと胃が広がって、量が食べられるようになるそうです。


 MAX鈴木さんによると、

「朝食、昼食、夕食を食べるイメージで食べ物を選んでいます。最初に野菜やヨーグルトを食べて、次に、お米やスープ、最後に肉、という流れです。朝だったら何を食べるか、昼だったらどうする、という感じです。野菜とヨーグルトは胃を守ってくれます。『帰るまでが遠足』と言われるが、『消化するまでが食べ放題』。満足するためには、胃のケアもしっかりしないといけません」

ということです。

 そして、食べ終わったお皿は、こまめに下げてもらうのがいいそうです。これは、「お皿が目に入ると、『こんなに食べたんだ』と、見ただけでおなかがいっぱいになってしまう」からです。

◆食べ放題のコツ10カ条
 最後に、食べ放題のコツ10カ条をまとめておきます。食べ放題に行くときは、こうした心構えでお店に行って下さいね。

【食べ放題のコツ10カ条】
・体調を整え、普段通りの生活リズムで臨もう。朝食や昼食を抜くのはよくない
・服装はゆったりとしたもので。おなかなどを締め付けるものは避けよう
・ペース配分が大事。最初から焦ると、たくさん食べられない。食べ残しにもつながる
・ヨーグルトや野菜を先に食べると消化を助ける。多くの料理を少しずつ食べるのが正解
・カレーや焼きそば、パスタやポテトフライなど、おなかにたまりやすいものは最後に
・ローストビーフやシーフード、フルーツなど原価率の高いお得なものを狙おう
・期間限定のオススメメニューを見逃すな。旬のおいしい食材が出されることもある
・ソフトドリンクは控えめに。原価率が低く、たくさん飲むと料理も食べにくくなる
・ビールは税金が高く、原価率も高い。飲み放題なら財布を気にせずたくさん飲める
・元を取ろうと無理して食べない。食べ放題は自分の健康の範囲内で楽しむものです

 いかがですか?

 でも重要なのは、単にたくさん食べることが勝ちではないことです。原価率の高いものばかり食べたとしても、元を取るのは簡単ではありませんし、無理して食べて苦しくなったり、おなかの調子が悪くなったりすれば、元も子もなくなるからです。

 自分の食べられる限界を知った上で、できるだけ多くの料理を少しずつ食べるのが良いかも知れません。普段食べられないものも味わうことで、意外な料理に出会うことができます。また一人で食べるよりも複数で、わいわい話しながらのほうが、料理を取り分けることができて楽しいのではないでしょうか。

 なお、料理を取りすぎて最後に残してしまうと、追加料金を取られてしまう店もあるそうなので、注意が必要です。きれいに食べるというマナーも大切ですね。


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posted by ケイちゃん at 17:58| Comment(0) | お役立ち情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月03日

「歯痛だと思っていたら心筋梗塞のサインだった」ということが、実際にあるそうです

 世の中には「意外なつながり」というのが多いと思いませんか?実は、人間の一見関係なさそうな臓器と部位が、意外にも同じ神経でつながっていることがあるのだそうです。

 今日は、「歯痛だと思っていたら心筋梗塞のサインだった」というお話を紹介したいと思います。

 Yさん(49)は、とある有名企業の中間管理職の方で、大学までラグビーの選手だった巨漢、社会人になって運動をしなくなったのに、食欲だけは変わらず、肥満体になってしまった方です。

 そんなYさんは一昨年の秋、左の下の奥歯に痛みを感じるようになり、たまらなくなって歯科医院を受診したそうですが、歯科医院ではレントゲンを撮ったりして調べてもらったが、取り立てて治療が必要な状況ではないと言われたそうです。実はYさんの歯痛は、つねに痛んでいるわけではなく、早朝の出勤時や夜遅くに帰宅する時、あるいは駅の階段を上がった時などに痛くなるそうで、歯科医院を受診した時も痛まなかったということです。

 安心したものの、寒空の下を歩いているとやはり奥歯が痛むのは続いていて、その直後、会社の健康診断があって、医師から

「心電図に異常があるので、心臓の専門医に診てもらって下さい。なるべく急ぎで」

と、意外な指摘を受けたそうです。

 医師の真剣な眼差しに危機感を抱いたYさんは、翌週、循環器内科のクリニックを受診し、心エコー検査を受けると、「左室壁運動の異常」が見つかったそうです。「左室壁運動の異常」というのは聞き慣れないことばですが、要は「心臓の一部の動きが悪くなっている」ということで、その場で心臓血管外科への紹介状を書いて、Yさんにこう伝えたそうです。

「あまりのんびりできません」

と。

 それを聞いてYさんも心配になり、すぐに紹介された病院の心臓血管外科医を受診して、冠動脈造影検査を受けたところ、3本ある冠動脈のうち2本がすでに詰まって心筋梗塞になっていたそうで、その結果を見た医師は大急ぎで手術計画を立てて、Yさんにこう言ったそうです。

「正月を迎えられなくなってもいいのですか?」

 結局、クリスマス直前の手術が決まり、Yさんは冠動脈バイパス手術を受けたそうです。Yさんのバイパス手術を執刀した大森赤十字病院心臓血管外科部長の田鎖治医師は、

「3本ある冠動脈のうち2本がすでに詰まって心筋梗塞になっていました。残りの1本もほとんど詰まりかけていて、非常に危険な状態でした。心臓の筋肉の壊死が広範囲に及んで、心臓の機能が落ちていた。本人に自覚がないだけで、心不全や突然死をいつ起こしても不思議ではない。ご本人の今後のことを考えると治療は冠動脈バイパス手術以外になかった」

と、話しておられます。

 つまり、Yさんの歯痛は、狭心痛(心臓の虚血による一過性の痛み)だったということです。

 心筋梗塞といえばものすごい痛みがあるように思いますが、実際には胸に痛みを感じない「無痛性」も少なくないそうです。そして、本来心臓に起きるはずの痛みが心臓には出ずに、心臓と同じ神経に支配されている別の臓器や部位に出ることがあるそうです。

 これは「関連痛」と呼ばれる痛みで、心臓の関連痛は、肩や腕、手などに出ることが多いそうですが、まれに“歯”にも出ることがあるそうです。それは、心臓と歯は、実は同じ神経の支配下にあるからです。

 脳は痛みを感知すると、その痛みがどこで起きているのかを判断する仕組みにはなっている。しかし、過去に心臓での痛みを経験していないと、突然心臓が「痛いんです」と申告しても、「何かの間違いだろう」と考えて、たまに痛むことのある「歯」の問題として処理してしまうことがあるのだそうです。

 ただ当然のことですが、歯の痛み全てが心臓の病気に結び付いているということではなく、田鎖医師によると、いくつかの条件が重なった時には疑ってみてもいいということです。

その条件と言うのは、

・歯科を受診しても原因が見つからない歯痛がある

・普段は痛まないのに「寒い時」「運動をした時」「興奮した時」など、歯が痛む環境に共通点がある

・心臓病や脳梗塞などの動脈硬化性疾患の家族歴がある

・高血圧、糖尿病、脂質代謝異常症、肥満、喫煙などの心臓病の危険因子を持っている

 糖尿病の人や高齢者は神経が弱っているので痛みを感じにくく、心筋梗塞の発作に気付かないケースは少なくないそうで、朝晩の通勤時にYさんの歯が痛くなったのは、自宅やオフィスのように「暖かいところ」から寒い屋外に出ることで交感神経が緊張し、心臓がダメージを受けたものと思われます。

 また、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患は、放置すると長くても数カ月で命に関わるレベルに進展するので、「年」の単位で同じ症状が持続することは考えにくいそうで、田鎖医師によると、

「1年前から症状がずっと変わらない――というような場合は、心筋梗塞や狭心症の可能性は非常に低い」

ということです。

 いかがですか?

 「歯と心臓は、意外に仲がいい」というのは初めて聞きました。歯が痛んだら心臓に原因があるかも知れないということを、頭の隅に置いておいた方が良いかも知れませんね。

 なお、Yさんの手術は無事に成功し、今では真剣にダイエットに取り組んで、血糖値も安定しているそうです。気付かずに放置していたら、いつ突然死しても不思議はなかったYさん、歯痛の原因が分かって良かったですね。


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posted by ケイちゃん at 18:49| Comment(0) | 病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする